タイトル通り、様々な脳卒中の病態と脳画像をリンクしながらご紹介いただきました。病態を脳画像と神経機能解剖の視点から紐解き、脳卒中の病態理解が深まる一日でした。
introductionでは臨床で遭遇する機会が多い、脳卒中症例の画像を多数提示され、「脳卒中片麻痺」という言葉だけで脳のシステム傷害を表現するのはナンセンスだと問題提議をいただきました。
その上で、システム障害を理解する上で重要な視床の機能解剖から講義の本題が開始されました。視床の機能解剖を通じて、脳卒中が片麻痺痺や感覚障害だけではなく多様な病態を呈することを改めて認識することになりました。
そして、投射・連合線維・交連線維や基底核ネットワークや小脳系、姿勢制御の順に、大脳や脳幹、小脳の解剖的特徴を踏まえながら機能解剖を理論的に解説していただきました。
一日の講義を通して、視床出血や中大脳動脈の脳梗塞など様々な脳卒中の病態と画像をリンクして提示していただくことで自分の臨床に現場で接する患者様に置き換えやすく、講義と臨床もリンクしやすかったと思います。
また、中大脳動脈領域の栄養血管の特徴や連合線維、半球間抑制等についても言及していただき、画像読影のエッセンスも得られました。最後には画像読影の演習もあり明日からの臨床にとても役に立つご講義でした。
今回の講義は中級編ということでした。経験年数が若い受講生の皆様には、難しい内容もあったかと思います。しかし、日々の臨床に刺激が加わった内容であったと思います。私も何度も吉尾先生のご講義を聞いて理解を深めております。今後は上級編や実技編も企画したいと思っておりますので次回のご参加もお待ちしております。
CITスタッフ川副泰祐
タグ : CIT システム障害 吉尾雅春 理学療法士 脳卒中