骨盤底筋群は下腹部と筋膜の連結を有し、更に大腿部へと連結して、体幹の動的安定化に大きく関与している。骨盤底筋群の機能不全例として代表的なものは尿失禁、骨盤臓器脱である。特に泌尿器科分野において骨盤底筋群へのアプローチは積極的に介入されるようになってきている。
しかし骨盤底筋群は過緊張により仙腸関節痛、尾骨痛等の骨盤帯疼痛にも関連する。今回は骨盤底筋群の機能解剖だけでなく筋膜連結や運動学を確認した上で、具体的な骨盤底筋群の機能評価:筋緊張の評価及び筋力評価等を確認するとともに、骨盤底部からコアスタビリティーをどのように高めていくか具体的なアプローチ方法を紹介する。
1) 骨盤底筋群の機能解剖と運動学
2) 下腹部と骨盤部、下肢の連結を考える
3) 骨盤底筋群の機能不全とその原因
4) コア機能評価:骨盤底筋群を中心に
・カウンセリング
・姿勢評価/動作評価
・骨盤底筋群の触診評価
・腹圧上昇課題時における評価
5) 骨盤底筋群機能不全に対するアプローチの紹介
・股関節周囲筋のリリース
・骨盤底筋群のリリース:リバースケーゲルエクササイズ
・骨盤底筋群エクササイズ:ケーゲルエクササイズ
・腰椎-骨盤帯制御エクササイズ
・日常生活動作指導 |