平成30年12月8日第3回アウトプットセミナーが開催されました。
アウトプットセミナーとは、CITの3つの思いのひとつである「若手セラピストの育成・応援」を実現するためのセミナーです。日々インプットしている情報を「講師」という立場となってアウトプットして頂き、自身の情報として整理しもらうことを目的としております。今までにCITのセミナーに参加された方やCITスタッフから6名の講師を選出させて頂きました。
まず初めに講壇に立たれたのは田河和馬先生。テーマは『脳のconnectivityを利用した介入』。前頭葉病変を有する症例を通じて逐次処理・並列処理のプロセスを非常に分かりやすく解説された後に、臨床応用へ落とし込むまでのご講義をしていただきました。
二人目は本名健雄先生。テーマは『治療から予防医療へ ~自身の姿勢評価と改善~』。自身の姿勢から今後考えられるリスクの予測と治療介入結果の報告を軸に、予防医療を推進するための理学療法士の視点の重要性をご講義いただきました。
お二人とも思考の落とし込みをしっかりされ、初めての講義とは思えないほど見事な空間を作られていました。
午後の部は島袋界智先生・澤朋希先生による慢性心不全をテーマにした内容のご講義から始まりました。
島袋先生はアウトプットセミナーの講師初となる看護師さんです。『知っておきたい慢性心不全のコト~在宅で心不全をどう診るか⁉看護師としての役割~』というテーマで心不全の病態を解説された後に、バイタルサインをみる真の目的を明確に且つ分かりやすく解説していただきました。
続いて理学療法士の澤先生は『知っておきたい慢性心不全のコト~心不全患者に対するリハビリテーション~』というテーマで多くのエビデンスを基に運動療法の効果、運動耐容能規定因子、骨格筋障害、下肢筋力評価、レジスタンストレーニングの基礎知識についてご講義いただきました。
続いて岡田絋平先生。『人生100年時代~変化に応じた「学び」~』というテーマで、自身のライフラインチャートと豊富な書籍から得られた知見を基に、これからの理学療法士としての学びや取り組みをご提案頂きました。
最後に『諦めないリハビリテーション』というテーマで湯田修先生にご登壇いただきました。目的を明確にしながら最後まで諦めることなく介入した結果、利用者さんの思いが達成された多くの症例をご提示していただきながら、医療介護従事者に向けた強いメッセージを伝えていただきました。
すべてのご講義にそれぞれの講師の方の思いが込められており、会場からも活発なご意見が飛び交う充実した時間を共有させて頂くことができました。ご講義いただいた先生方、ご参加していて頂いた参加者の皆さんにあらためて感謝申し上げます。また、初めて講師として登壇された先生方が、このアウトプットセミナーをきっかけに次のステージに羽ばたかれる事を期待しております。
平成30年のCITセミナ―は今回のアウトプットセミナーが最後となりますが、平成31年以降もさらにパワーアップした内容で様々な情報をお届けします。
CITの3つの思いを実現しながら、一つのチームとして皆様と共に医療を改革することができたらと考えております。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
CIT代表 湯田 健二